本資料の位置づけ

本資料は、前回ご提出した「広告コンバージョントラッキングの仕組みと設計について」の続編です。
Google Tag Manager(GTM)の現状調査結果に基づき、弊社が広告運用を行う際に必要なトラッキング設定の具体的な実装計画をまとめています。

Section 1

GTM調査結果

DerbySoftが現在取得しているデータと設定の全体像

Section 2

実装設計

Google / Meta / TikTok各媒体で必要な設定と、DerbySoftとの比較

Section 3

干渉回避と作業手順

既存タグとの共存方針、作業手順、貴社へのご確認事項

GTM調査結果: DerbySoftの現在の設定

GTMコンテナ(GTM-MZKNVLK)を調査し、DerbySoftが設定しているタグの全体像を把握しました。
DerbySoftはGoogle広告・Meta広告・Yahoo広告の3媒体でトラッキングを行っています。

媒体別の設定状況

広告媒体 設定内容 取得データ 状態 備考
Google Hotel Ads コンバージョンタグ
AW-16549651987
予約金額 / 通貨 / 取引ID 稼働中 全26施設対応
Google PMAX Google Tag(gtag.js)
AW-16549651987
上記と同一CVタグで計測 稼働中
Google リマーケティング リマーケティングタグ ページ閲覧データ 稼働中
Meta(Facebook / Instagram) Meta Pixel(カスタムHTML)
Pixel ID: 498141458574507
閲覧 / 検索 / チェックアウト / 予約完了
+ ホテルID / 日付 / 金額
稼働中 フルファネル
Yahoo広告 サイト全体タグ + 施設別CVタグ 予約完了 稼働中 20施設分
TikTok 未設定 タグなし

DerbySoftのMeta Pixel設定の詳細

DerbySoftはGTM内にカスタムHTMLとしてMeta Pixelを設置し、予約フローの各ステップでイベントを取得しています。
弊社が同等の計測を行うには、同じファネル構造を新しいPixel IDで再現する必要があります。

DerbySoftが取得しているMeta Pixelイベント

順序 ユーザーの行動 発火イベント 送信されるデータ
1 ページ閲覧(全ページ) PageView (標準データのみ)
2 検索結果ページ表示 Search content_type: hotel / content_ids: [ホテルID]
3 チェックアウトページ表示 ViewContent content_type: hotel / content_ids: [ホテルID]
4 予約内容確認・入力ページ InitiateCheckout content_type: hotel / checkin_date / checkout_date / content_ids / value(金額)/ currency
5 予約完了 Purchase content_type: hotel / checkin_date / checkout_date / content_ids / value(金額)/ currency / transaction_id
ポイント: DerbySoftはMeta Pixelで5段階のファネル計測(閲覧→検索→詳細→確認→予約完了)を行っています。
これにより、どのステップでユーザーが離脱しているかの分析も可能になっています。
弊社の設定でも同じファネル構造を再現します。

DerbySoftのGoogle Ads設定の特徴

Google Adsコンバージョンの構造
コンバージョンID: AW-16549651987(Hotel Ads / PMAX共通)
計測対象: 全26施設の予約完了を、施設別のトリガーで個別に計測
取得データ: 予約金額(value)/ 通貨(currency)/ 取引ID(transaction_id)
データソース: OPTIMA BOOKINGのデータレイヤー(eventModel)から取得
CAPIについて: DerbySoftのMeta設定はクライアントサイド(ブラウザ上のPixel)のみで、
サーバーサイドAPI(CAPI)は設定されていません。
Safari ITPによるCookie制限への対策は行われていない状態です。

弊社が行うトラッキング設定の全体像

DerbySoftと同等のデータを取得するために、以下の設定を行います。
DerbySoftの既存タグは一切変更せず、独立した新しいタグとして追加します。

媒体別: 設定するタグ一覧

広告媒体 設定するタグ 取得イベント 取得データ CAPI対応
Google Ads Google Adsコンバージョンタグ
弊社発行の新しいConversion ID
予約完了(Purchase) 予約金額 / 通貨 / 取引ID 拡張CV
リマーケティングタグ 全ページ閲覧 ページURL
Meta
Facebook /
Instagram
Meta Pixel
弊社発行の新しいPixel ID
PageView (標準) CAPI対応
Search ホテルID
ViewContent ホテルID
InitiateCheckout ホテルID / 日付 / 金額
Purchase ホテルID / 日付 / 金額 / 取引ID
TikTok TikTok Pixel
新規発行
PageView (標準) Events API
Purchase(CompletePayment) 予約金額 / 通貨 / 取引ID
DerbySoftとの違い: 弊社の設定では、DerbySoftが行っていないサーバーサイドAPI(Meta CAPI / TikTok Events API)にも対応します。
これにより、Safari ITPによるCookie制限の影響を軽減し、DerbySoftよりも高い計測精度を実現できます。

DerbySoftとの比較: 実現できること / できないこと

取得データの比較

計測項目 DerbySoft(現状) 弊社(実装後) 差異
Google Ads コンバージョン
予約完了の計測
対応済み 同等に対応 取得データは同等(金額 / 取引ID)
Google リマーケティング 対応済み 同等に対応 差異なし
Meta Pixel
ファネル全体の計測
5イベント 5イベント 同じファネル構造を再現
Meta CAPI
サーバーサイドAPI
未対応 対応 弊社の方が計測精度が高い
Safari ITP対策
TikTok 設定なし 新規対応 新規チャネル
拡張コンバージョン
メールアドレス等によるマッチング
未対応 対応 弊社の方がクロスデバイス精度が高い

弊社の設定では対応できないこと

項目 理由
Google Hotel Adsの接続 Hotel Adsはメタサーチ専用の広告形式であり、Google認定パートナー(DerbySoft等)を通じた料金フィード連携が必要。トラッキングの問題ではなく、広告配信の仕組み上の制約
DerbySoft独自のイベントタグ DerbySoft Marketing Services Event Tag(booking_completeイベント等)はDerbySoftの独自テンプレート。弊社の広告運用では使用しないため不要
Yahoo広告のトラッキング 今回のスコープ外。必要に応じて追加対応可能
まとめ: DerbySoftが取得しているデータと同等以上の計測が可能です。
特にMeta CAPI・拡張コンバージョンへの対応により、Cookie制限環境下での計測精度はDerbySoftの設定を上回ります

既存タグとの干渉回避について

DerbySoftの既存タグは並行稼働を継続するため、弊社のタグ追加が既存の計測に影響を与えないことが重要です。

干渉が発生しない理由

媒体 DerbySoft(既存) 弊社(新規) 干渉リスク
Google Ads Conversion ID:
AW-16549651987
Conversion ID:
弊社発行の別ID
なし
IDが異なるため独立動作
Meta Pixel ID:
498141458574507
Pixel ID:
弊社発行の別ID
なし
Pixel IDが異なるため独立動作
TikTok (設定なし) Pixel ID:
新規発行
なし
既存タグが存在しない

安全に実装するための運用ルール

GTMでの作業方針
1. DerbySoftのタグは一切変更しない
  「DS -」プレフィックスが付いた全てのタグ・トリガー・変数に触れない
2. 弊社のタグは専用フォルダで管理
  新規フォルダ「SB(Superbloom)」を作成し、弊社タグを全て格納
3. トリガーは新規作成(既存トリガーを流用しない)
  同じ発火条件でも独立したトリガーを作成し、完全に分離
4. プレビューモードで事前検証
  公開前に実際の予約フローでテストし、既存タグの動作にも影響がないことを確認
補足: GTMでは異なるID(Pixel ID / Conversion ID)を持つタグは完全に独立して動作します。
同一ページに複数のMeta Pixelが存在することは業界標準であり、技術的な問題は発生しません。

作業手順と貴社へのご確認事項

実装の全体スケジュール

Step 作業内容 実施者 詳細
1 広告アカウント側の準備 弊社 Google Ads: コンバージョンアクション作成
Meta: 新規Pixel ID発行
TikTok: 新規Pixel ID発行
2 GTMでのタグ設置 弊社 新規フォルダ作成 → タグ・トリガー追加 → プレビューモードで検証
3 検証 弊社 プレビューモードで予約フローを通して全イベントの発火を確認。既存DSタグへの影響がないことも確認
4 GTM公開 弊社 or SYS社 検証完了後にGTMワークスペースを公開
5 広告配信開始後の動作確認 弊社 実際の広告クリック→予約完了でコンバージョンが正しく記録されることを確認

貴社にご確認・ご対応いただきたい事項

# 確認事項 背景 緊急度
1 GTMの編集権限の付与
現在の閲覧権限 → 編集権限へ
タグの追加にはGTMの編集権限が必要です。
もしくはSYS社経由での追加作業が必要かをご確認ください
必須
2 Meta ドメイン認証への協力
gardenhotels.co.jpの認証
Meta広告のコンバージョン計測に必要。DNSレコード追加またはHTMLメタタグの設置が必要です 必須
3 OPTIMA BOOKINGのAPI連携可否
Webhook / サーバーサイド連携
Meta CAPI / TikTok Events APIの実装に必要。SYS社に対応可否をご確認いただく必要があります 推奨
4 GA4プロパティの権限付与 Google AdsへのGA4コンバージョンインポートを行う場合に必要です 推奨
次のステップ: 上記#1のGTM編集権限をいただけましたら、Step 1〜3は弊社側で完結できます。
#2〜4は並行してご確認いただければ、広告配信開始までの準備を効率的に進めることが可能です。